数ある異人館の中で一番心に残った、大樹に囲まれた館です。明治19年来日以来同41年まで神戸に住み、神戸のアメリカ総領事となったハンター・シャープ氏(Hunter Sharp)の邸宅として、建築されたとのこと。
木造2階建で、下見板張り外観、室内の意匠に格調の高いです。この建物の外観上、左右に異なった意匠の張り出し窓があり、その中央の屋根に赤れんが化粧積の煙突があます。復原された1階の開放型ベランダと共に室内の玄関ホールがこの建物のポイント。
広いホールに奥行のある階段がゆたかな空間を創り出しています。
1階の左手に応接間、右手に食堂があり、接客や日常生活の公的な部屋が配置され、2階は寝室、化粧室、子供部屋などがあります。各部屋に暖炉のマントルピース(暖炉前飾り)明るいベランダの空間は、最高です。特に窓から海に向かっての眺めは素晴らしです。
この建物は、昭和19年故小林秀雄氏(元神戸電鉄社長)がドイツ人より取得し、昭和53年まで住み家具など小林家のまま、この建物は、昭和62年1月から建設当初の姿に復原。
地震で、3本ある煙突がすべて落下し、壁に亀裂が生じるなど大きな被害、折れた煙突は煙突内部を補強しながら、外観は元のとおりに積み直している。
何時までも、残って欲しい、震災復興のシンボルとしても、、
落下したレンガの煙突
大阪、神戸の建築探訪記でした。